はじめに
電気設計者を目指す就活では、なぜ資格を取得したか をアピールすることが大切です。
そのために就職後の自分をどのように想像して、資格勉強に取り組んだかを伝えましょう。
- 設計検討を安全に進めたい
- 実務理解を深めたい
- ITや情報分野の人と協働する力をつけたい
- 海外とのやり取りに備えたい
こうした目的を示すことで、単なる資格取得に留まらず「自身の働く姿を想像できている」、「先を見据える能力がある」、「論理的思考力がある」と伝えられます。
ここでは資格を4つのジャンルに分け、それぞれガクチカ例を3つ紹介します。
① 電気設計系資格(電気工事士・電験など)
ガクチカ例1:第二種電気工事士を取得した理由
「電気設計を行う上で、机上だけでなく現場での安全性や施工方法を理解しておく必要があると考えました。将来、設計者として“安全を前提とした検討”を行うためには、電気工事の基礎を学んでおくべきだと思い、第二種電気工事士の学習を進めました。配線規則や施工方法を学ぶ中で、設計段階から事故を防ぐ視点を持つことができるようになりました。」
ガクチカ例2:電験三種を活かしたインターンシップ
「設計では電源系統の理解が欠かせないと考え、電験三種の勉強を進めました。インターンシップでは実際の設備図を理解でき、議論にも参加できました。資格学習を通じて“机上だけでなく実務を理解できる設計者”として評価を得られました。」
ガクチカ例3:高圧電気取扱を活かした研究活動
「ゼミで高電圧を扱う実験を行うにあたり、安全性を高めるために高圧電気取扱特別教育を受けました。学んだ知識を活かしてリスク検討を行い、事故を防ぐことができました。“安全を設計に組み込む姿勢”を養えた経験です。」
② CAD系資格(CAD利用技術者試験など)
ガクチカ例1:CAD資格を取得した理由
「設計者にとってCADは共通言語だと考え、図面を正確に伝える力をつけるためにCAD利用技術者試験を取得しました。学習を通じて基本操作や作図ルールを体系的に理解し、“曖昧さのない設計図を描ける設計者”になる基礎を作ることができました。」
ガクチカ例2:アルバイトでのCAD活用
「建設関係のアルバイトでCAD修正を担当し、資格学習で培った操作スキルを活かしました。正確さを評価され、徐々に任される仕事が増えました。実務で通用するスキルとして資格の価値を実感しました。」
ガクチカ例3:設計コンテストでの活用
「大学の設計コンテストで、CADを用いて3Dモデルを作成し、アイデアを具体化しました。メンバー間の議論が深まり、完成度の高い成果を出すことができました。資格学習で培った“正しく表現する力”が役立ちました。」
③ 理系資格(ITパスポート・基本情報など)
ガクチカ例1:ITパスポートを取得した理由
「電気設計は情報系と密接に関わっています。将来、情報系の同僚と協働する際に、知識が偏っていると意図せず無理な要望を出してしまうと考えました。情報分野の基礎を理解しておけば、“電気で解決できる部分は電気で補い、情報系の負担を減らせる”と考え、ITパスポートを取得しました。」
ガクチカ例2:基本情報を活かした研究効率化
「研究で扱う膨大なデータ処理に課題を感じ、基本情報技術者の学習で得たプログラミング知識を活かして自動化ツールを作成しました。作業時間を大幅に削減し、効率化に貢献しました。電気設計においても効率化の発想は役立つと実感しました。」
ガクチカ例3:DX人材を意識したITパスポート取得
「御社がDX化に積極的に取り組んでいることを知り、DXとは情報系だけでなくすべての社員がITの基礎を理解することが大切だと学びました。そこで、将来自分もDX推進の一端を担える人材になるために、ITパスポートの学習を進めました。
学習を通じてITの基礎知識を身につけたことで、研究室でPCを利用する際に“電気系の知識はあるがITリテラシーが不足している点”に気づくことができました。教授とも『研究室運営における情報セキュリティの課題』について議論できるようになり、単に資格を取るだけでなく、電気と情報をつなぐ視点を持つことができたと感じています。
今後は、電気設計の専門性を持ちながらも、情報分野の基礎を理解し、DX推進に貢献できる人材を目指したいと考えています。」
④ 言語系資格(TOEIC・英検など)
ガクチカ例1:TOEICを取得した理由
「電気設計業務では、海外メーカーの部品やマニュアルを読む機会が多くあります。将来の業務を意識し、自分自身で正確に理解する力を身につけたいと考えてTOEICの学習を進めました。学習を通じて“海外の一次情報を自ら取りに行ける力”を得ることができました。」
ガクチカ例2:留学生との共同研究での活用
「将来的に海外の取引先と関わる場面を想定し、英語力を高めました。共同研究では留学生とのやり取りを担当し、細かいニュアンスを伝えられるよう努めました。結果として議論がスムーズになり、研究進行に貢献できました。」
ガクチカ例3:国際学会での発表サポート
「電気設計は国際的な場面も多いと考え、英語スキルを磨きました。教授の国際学会発表では翻訳を担当し、“設計意図を正しく伝える力”の重要性を実感しました。」
まとめ
電気設計者を目指す学生にとって、資格は肩書きではなく学ぶ姿勢の証明です。
- なぜ資格が必要だと考えたのか
- 将来の設計業務でどう役立つのか
この2点を語ることで、面接官に「設計者としての成長意欲」が伝わります。
資格を取得した背景を整理し、自分だけのガクチカを組み立てましょう。
より詳しい例文を知りたい方は
