電子回路や電子工作、IoTプロジェクトなどに取り組むと、波形を直接確認できるオシロスコープがあると作業が格段に便利になります。個人でオシロスコープを持つことは、意外と生活や趣味の充実にもつながります。ArduinoやRaspberry Piを使ったプロジェクトでセンサーの出力を確認したり、自作回路のデバッグに活用したり、学習の効率も大幅に上がります。波形を目で確認することで、理論だけでは理解しづらい信号の挙動やノイズの影響も直感的に把握できるのです。
有名メーカーのオシロスコープは法人向け
オシロスコープと言えば、一般的に有名なのは 横河電機(Yokogawa) や テクトロニクス(Tektronix) です。大学や企業の研究室、設計部門では必ず目にするブランドで、高精度・高信頼性の業務用機器として知られています。
これらのメーカーは、製品を世の中に提供するために、法人向け設計をしています。測定精度、耐久性、保証、サポートなど、すべてが法人利用を前提に作られているのです。そのため、個人で趣味や学習目的で購入するには価格面でも現実的ではありません。基本的に数十万~百万円以上するものもあり、個人の予算では手が届きにくいのが現状です。
個人向けにおすすめのオシロスコープ:RIGOL
そこで個人でオシロスコープを購入するなら、RIGOL(リゴル) が最適です。RIGOL(リゴル)を聞いたことがない人も多いと思いますが、それは法人向けに販売をしているわけではないから当然です。RIGOLは中国・北京に本社を置く電子計測機器メーカーで、1998年の設立以来、デジタルオシロスコープやスペクトラムアナライザなどを製造しています。世界90カ国以上で製品を提供しており、個人でも購入できる価格帯で高性能を実現しています。
RIGOLの特長
- 高性能なのに価格が手頃
DS1054Zなどの人気モデルは、4チャンネル・50MHz帯域で4万円台から購入可能です。 - 十分な信頼性と機能
個人の学習や電子工作、簡単な回路設計には十分な精度があります。波形更新速度、メモリ深度、サンプリングレートも不自由なく使えます。 - 操作が簡単
直感的なインターフェースで、初心者でも迷わず操作できます。 - 拡張性あり
オプションの波形発生器や解析ソフトを追加することで、より高度な計測も可能です。
RIGOLの代表モデルと購入リンク
DS1054Z(50MHz・4チャンネル)
- 周波数帯域:50MHz
- チャンネル数:4
- サンプリングレート:1GSa/s
- メモリ長:12Mpts
- 価格目安:約60,000円
DHO800シリーズ(70MHz〜100MHz・2〜4チャンネル)
- 周波数帯域:70MHz〜100MHz
- チャンネル数:2〜4
- サンプリングレート:1.25GSa/s
- 価格目安:35,000円〜60,000円
個人で購入する際の注意点
- 用途に応じた帯域・チャンネル数を選ぶ
- 波形解析やデコード機能などオプションの必要性を確認する
まとめ
個人でオシロスコープを持つことは、趣味や学習、電子工作において非常に有効です。横河やテクトロの業務用モデルに比べ、RIGOLは手頃な価格で十分な性能 を備え、初心者から中級者まで安心して使用できます。用途に合わせたモデルを選ぶことで、波形観測や回路デバッグ、電子工作の効率を大幅に向上させることができます。