電気設計者のキャリアに英語は必要か?【大手メーカー勤務の経験談】

電気設計キャリア

結論:電気設計者としてのキャリア形成に英語は不要

私は大手製品設計メーカーで電気設計業務に携わっていますが、正直に言えば 英語は必要ありません
なぜなら、電気設計の実務は PCに向き合い、自身の技術理解を深めることが中心だからです。
先輩や同僚が英語を話している場面を見たこともなく、私自身も英語を使わなくても設計業務を問題なく進められています。

電気設計者に英語が不要な理由

  • 業務は国内で完結する
    国内企業との取引が中心であり、取引先の選定や交渉は営業・企画部門の担当。設計者が直接関与することは少ない。
  • 同僚は日本人
    正直、メーカーの設計部門において外国人を採用するメリットは小さく、実際に私の職場でも外国人は一人もいません。日常業務は完全に日本語で完結します。
  • 海外出張はサポート体制がある
    製品立ち上げなどで出張することはありますが、日本語を話せる現地スタッフがサポートにつくことが多く、英語が話せなくても業務は滞りなく進められます。
  • 翻訳ツールの進化
    最近では翻訳機やAI翻訳の使用が許可されており、海外製の部品マニュアルやデータシートも問題なく読めます。
  • 評価されるのは技術力
    設計者として重視されるのは回路設計力やCADスキル、不具合対応力など。英語力では評価されません。

それでも英語が「必要になる」場面

ただし、まったく英語と無縁でいられるわけではありません。次の場面では英語が役立ちます。

1. 就活・転職活動

  • 英語力は「努力の証」として人事に高評価される。
  • 特に理系は英語が苦手な人が多いため、英語資格(TOEICなど)を持っていると有利。
  • ただしこれは現場の実務能力とは直結しない。評価するのは現場を担当していない人事でありるからこそ評価される。

2. 管理職昇進のタイミング

  • 大企業の中には、主任や課長への昇進試験に英語力を課す会社もある。
  • この場合、英語は「昇進要件」として必要になるが、それはキャリア中盤以降の話。
  • 技術力が認められ出世コースにのってから勉強しても十分間に合う。
  • 昇進試験のタイミングは最低限(TOEIC600点)など高い英語力を求められるわけではない

3. 経営層を目指す場合

ここが最も英語が「必須」になる場面です。

  • 特に海外勤務を希望する場合、英語の試験や点数が必要。
  • 実績を出す場面でも、現地社員や取引先と直接コミュニケーションを取るために英語が必須となる。
  • 大企業ではよく、海外の子会社や工場に経営層として派遣されるケースがあります。これはドラマなどでも描かれる典型的なパターンで、実際に多くの取締役がその経歴を持っています。
  • 海外での実績をもとに本社の取締役へ昇格する流れが存在するため、ここで英語ができるかどうかが「チャンスをつかむ鍵」となるのです。

実際に大手メーカーの役員経歴を見ると、**「海外支店長」「海外工場長」「現地法人社長」**といったポジションを経て出世している人が多いことがわかります。

まとめ:電気設計者に英語は必要か?

  • 設計者として働く分には不要(技術力の方が圧倒的に重要)
  • 就活・転職活動では評価される(人事にアピールできる)
  • 管理職・経営層を目指すなら必須(海外実績と昇進のために必要)

つまり、電気設計者にとって英語は「不要」です。
まずは技術力を磨き、キャリアの方向性が見えてきたときに英語に取り組めば十分です。
ただし、将来的に海外勤務や経営層を目指すのであれば、英語は避けて通れないスキルとなります。

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